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石ころコロコロ

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ふるさとの神楽の夜

私のふるさとには備中神楽という伝統芸能があって
秋の週末になるとあちこちで神楽の太鼓の音が
聴こえてきます。
親戚の家で荒神神楽があるというので出かけました。
荒神神楽は地域の荒神さまの鎮魂と
豊穣祈願と感謝のお祭りで、神楽が奉納されます。
備中神楽は江戸末期の国学者で神官、高梁市福地出身の
西林国橋が天岩戸開きや国譲りなど出雲神話を基に
演劇性や娯楽性、舞や武芸の要素を取り入れて創作したもの。
200年の歴史があります。
その昔、神楽はこの地域の人にとって唯一の
娯楽だったのかもしれません。
収穫を終えた人々の労を神楽がねぎらいます。
夜も更けて居眠りする客に向かって槍や刀がヤー!
びっくり目を覚ましてまた夜が明けるまで楽しむのです。

<猿田彦命(さるだひこのみこと)の舞>
猿田彦命は天照大神の孫神の瓊瓊杵尊(ににぎのみこと)が
葦原中津国に降臨する際に先導した神さまです。
勇壮な舞が見るものを神楽の世界に導いてくれます。
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<天岩戸開き>
天照大神の弟神、素戔嗚の尊(すさのおのみこと)の
悪業に怒った天照大神は、天の岩戸を閉して隠れてしまい
国中は闇の世界となってしまいました。
困った神々は思兼命(おもいかねのみこと)を呼んで
岩戸を開く方法を図らせます。
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思兼の命の妙案は、岩戸の前で天鈿女(あめのうずめのみこと)を
踊らせれば、天照大神は何事かと岩戸を開くに違いないと
いうもの。踊る天鈿女。
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囮作戦成功。岩戸を開けて天照大神が現れました。
ちなみに天照大神役は私の叔父です。
神楽太夫さん一人欠席で異例の大抜擢となりました。
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<国譲り>
高天原(たかまがはら)から大国主の命(おおくにぬしのみこと)
のもとに、出雲の国を献上するよう度々勅使を送ってきましたが、
勅使はみな大国主の命の家来となって任務を果たしませんでした。
だって大国主の命は福の神だったのですもの。
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大国主の命が福の種を撒くシーンは神楽のハイライト。
みんな大喜びで盛り上がります。
でもね。私は子供のころから大国主の命のお面が怖くて
仕方なかったんです。
だから「福(お金)の神」に縁がないのかもしれません。
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幾度もの国譲りの交渉に心を痛めていた大国主の命は
その子、美保の関にて釣り遊びをしていた事代主の命
(ことしろぬしのみこと)を呼び寄せて相談。
結局は高天原に出雲の国を譲るという苦渋の決断を下します。
神代の昔からこのような権力の構図が出来上がっていたのですね。
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しかし、権力に立ち向かう勇気あるヒーローもいたんです。
もう一人の息子建御名方命(たけみなかたのみこと)。
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最後まで国譲りに反対し抵抗する姿は荒ぶる鬼として登場。
しかし最後は高天原の両神と激しい合戦を繰り広げ
力尽きて降伏してしまいます。
神楽で一番迫力ある演目で、いつのまにか建御名方命を
応援している自分がいます。
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この神様が諏訪まで逃れて御柱で有名な諏訪大社の祭神として
祭られているというから古代史は面白いです。
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この後、大蛇退治などの有名な演目もあったのですが
私は午前3時で引き上げました。
最後まで見た母によると朝の7時半まで舞ったのだとか。
元気な母。

神楽の夜、ビニールシートのテントを振り返ると
人のかたちの神様が見えたような気がしました。
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by ishikoro-b | 2011-11-08 01:47 | 秋の旅 | Comments(2)
Commented by キャリオ at 2011-11-10 10:15 x
日本の伝統芸能は良いものがたくさんありますね。
神楽は一度見てみたいと思っております。
先日、NHKで広島安芸高田の神楽の報道をしておりましたが、素晴らしいものだと思いました。
昨日、朝早く起きて朝もやの中の雲海に浮かぶ竹田跡を見てきました。
素晴らしかったです。
ブログをご覧になってください。
Commented by ishikoro-b at 2011-11-10 17:35
キャリオさま。
備中神楽、いつか是非見てくださいね。
雲海の竹田城跡、早起きの甲斐がありましたね。
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