東北紀行 花巻・イギリス海岸

4年前にお星様になった私の相方は宮沢賢治の大ファンでした。
彼が読んだ賢治の本には赤い線が随所に引かれていて楽しいです。
貧乏絵描きだった彼は今から13年前の秋、
車でひとり、東北へスケッチ旅行に出かけました。
ある日「今、イギリス海岸にいる、気持ちいい朝だ」と
嬉しそうな声で電話をくれたことがありました。
数日後には賢治の記念切手が貼られた
イギリス海岸の絵葉書も届いて
「賢治ワールドをいろいろ訪ねたけれど、イギリス海岸ほど
ボクの心を揺さぶりませんでした」と書いてありました。

いつか彼が描いた東北をふたりで旅するのが夢でしたが、
それを待たず、ひとり銀河鉄道に乗って天国へ旅立ちました。
彼が見たイギリス海岸のことを想像して、
私はずっとイギリス海岸にあこがれていたのでした。

OLYMPUS XAで撮りました。
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花巻市郊外、猿ケ石川と北上川が合流するあたりの西岸を
賢治はイギリス海岸と呼んで愛し、
農学校の生徒を連れて度々ここを訪れていたそうです。
「なみはあをざめ 支流はそそぎ
たしかにここは 修羅のなぎさ」と賢治はうたいました。
何時間でも浸っていたい景色です。
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上流にダムが出来てから、賢治が見た泥岩層は
今はめったに見られないそうです。
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しばし賢治の生徒となってイギリス海岸に佇むと・・・
水底の胡桃の実の化石や、大きな青じろい獣の骨がキラリと光り、
時空を超えて、「銀河鉄道の夜」の「プリオシン海岸」へも
行くことができるのでした。
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賢治の宇宙に少し近づけたような、
会いたい人に会えたような、切なくも幸せなひと時でした。
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おまけの彼のスケッチです。
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by ishikoro-b | 2011-12-12 17:19 | 秋の旅 | Comments(4)
Commented by くるくる at 2011-12-14 12:05 x
イギリス海岸のこと、ついこの前はじめて知りました。
とてもオシャレな宮沢賢治はイギリスびいきだったということ。
石ころさん、やっと行くことができたんですね〜。
会いたい人に会えたんですね。
Commented by キャリオ at 2011-12-15 14:01 x
一太さんも宮沢賢治が好きだったのですね。レンジワールドには色々な世界があるようです。
以前NHKの教育テレビ「心の時代」で宮沢賢治の世界を紹介されていました。
「風の又三郎」や「注文の多い料理店」などの底にある宗教的なことが取り上げられていました。
小学生の教科書にも取り上げられた「雨ニモマケズ風にも負けず」や「銀河鉄道」にも宗教的な考え方が基本にあるのですね。

イギリス海岸に行ってみたくなりました。
Commented by ishikoro-b at 2011-12-15 23:20
くるくるさ〜ん。
なんの変哲もない川の景色なんだけど
「イギリス海岸」と呟くだけで賢治の世界が
広がりました。北上川は魅力的な川でしたよ〜。
Commented by ishikoro-b at 2011-12-16 00:08
キャリオさま。
賢治の魅力は宗教家と科学者と詩人のセンスを
バランス良く持ち合わせていることでしょう。
イギリス海岸は賢治の作品に欠かせない場所です。
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